リキが全盲になった直後、私たちが最初に強く困ったのは、家の外での散歩でした。
家の中では少しずつ動けても、外へ出ると歩こうとしません。
前へ進むのも嫌がり、後ろへ戻るのも嫌がって、その場からぴくりとも動かない状態でした。
今では普通に散歩へ行けていますが、最初からそうだったわけではありません。
この記事では、全盲直後に実際に困ったことと、そこから私たちが意識して変えたことを記録します。
最初に困ったのは、家の外で歩かなかったこと
全盲になった直後、散歩へ出てもリキは動きませんでした。
前へ行こうとしても進まない。
家へ戻ろうとしても動かない。
その場で固まったようになり、前にも後ろにも行きたがりませんでした。
全盲になる前まで普通に歩いていた犬が、外へ出た途端に動かなくなる。
私たちにとっては、これが最初に大きく困ったことでした。
時間が解決してくれた部分も大きい
何かひとつの方法を試した翌日から急に歩けるようになった、という話ではありません。
振り返ると、時間が解決してくれた部分も大きかったと思います。
リキ自身が、見えない状態で外を歩くことに少しずつ慣れていったのだと思います。
正確に何日で変わった、という記録はありません。
だから「これをすれば何日で歩けるようになる」とは言えません。
意識して変えたのは、人間の歩く位置と速さ
私たちが意識的に変えたのは、リキのスピードに合わせることでした。
全盲直後のリキの歩く速度は、とても遅かったです。
人間の普通の散歩の速度で先へ進もうとせず、リキのその遅い速度に合わせるようにしました。
そして、リキより前を歩いて引っ張るのではなく、犬の真横を一緒に歩く感じにしました。
私たちの感覚では、人間がリキより前を歩くと、止まってしまうことが多い気がします。
これはリキの場合の観察であり、「盲目犬は必ず横を歩けばよい」という意味ではありません。
ただ、少なくとも私たちの場合は、先導するより、横で同じ速さで歩く方が合っていました。
リードは方向を少し伝えるために使う
今の散歩では、リードを通して進行方向を少し調整しています。
強く引っ張って歩かせるというより、
「こっちへ進む」
という方向をわずかに伝える感覚です。
基本はリキ自身が歩き、人間は横にいて必要なところだけ補助します。
今の散歩については、こちらの記事で一般的な安全対策と一緒に詳しくまとめています。
目が見えない犬は散歩できる?全盲の柴犬リキの歩き方と安全対策 →
家の中で怖かったのは階段
家の中では、一度リキが階段から落ちてしまったことがあります。
幸い、大きなけがはありませんでした。
ただ、落ちたあとのリキはパニックになっていました。
それ以降、私たちはリキを2階へ連れて行かないようにしています。
階段を上手に使えるよう練習するのではなく、私たちの家では生活範囲から階段を外しました。
家の環境は「全部変える」のではなく、必要なところだけ変えた
全盲になったからといって、家を全面改装したわけではありません。
実際に変えたのは、
- ドアへ向かう直線部分やリビングの狭い場所を、異なる毛足のカーペットにする
- ごはんと水の皿が動かないようにする
- 2階へ連れて行かない
- 開いた段ボールを床に置かない
- 家の中では後ろを確認して少しゆっくり歩く
といったことです。
詳しくはこちらにまとめています。
最初に動けなくても、今の状態がずっと続くとは限らない
全盲直後のリキだけを見ていたら、「もう外を散歩するのは難しいのでは」と思ってしまう状態でした。
前にも進まず、後ろにも戻らず、その場から動かなかったからです。
でも今は散歩へ行けています。
私たちの場合は、
- すぐに結果を求めない
- 犬の遅い速度に合わせる
- 前から引っ張らず、真横を歩く
- 必要なところだけリードで方向を補助する
という形になりました。
何より、時間が経つことでリキ自身が慣れていった部分が大きいと感じています。
全盲になった直後に動けない姿を見ても、それだけで「もう歩けない」と決めつける必要はない。
リキとの暮らしでは、そう感じています。
