うちの柴犬リキは、原発性緑内障で両目にシリコンインプラント手術を受け、現在は全盲です。
全盲になる前は、「どれくらい介助が必要になるのだろう」と考えていました。
実際に暮らしてみると、少なくともリキの場合は、人間の介助は全盲になる前と比べてほとんど増えていません。
この記事では、全盲になった現在のリキが、普段どのように暮らしているかをそのまま記録します。
これはすべての犬に当てはまる話ではなく、リキとの暮らしの実体験です。
夜は一人で寝ています
リキは夜、一人で寝ています。
全盲になったからといって、寝る場所まで人が付き添うようにはなっていません。
いつもの場所で、これまでと大きく変わらない生活をしています。
散歩も、今までどおり行けています
外の散歩も、今までどおり行けています。
もちろん目は見えていません。
それでも、リードを通して人間が少し進行方向を調整するだけで歩けています。
大きく引っ張って誘導するというより、リードを通した微妙なコントロールで方向を伝えるという感覚に近いです。
ごはんも水も、自分でできます
給餌についても、特別な介助はしていません。
リキは自分でごはんを食べます。
水の場所も分かっていて、自分で飲みに行きます。
全盲になったあとも、日常の基本的な行動の多くは自分でできています。
ドアを通って、部屋から部屋へ移動します
家の中でも、自分で歩いています。
ドアを通り、部屋から部屋へ移動します。
家具や壁に頭をぶつけることも、ほとんどありません。
ぶつかりそうになっても、その直前で方向を変えることがあります。
どうやって周囲を把握しているのか
リキが何を手がかりにしているのか、正確なことは分かりません。
ただ、日常の様子を見ていると、
- 匂い
- 音や、その反射
- 体毛やひげに何かがわずかに触れる感覚
- 足裏から伝わる床の感触
などを組み合わせて、周囲の位置を把握しているのではないかと感じます。
これは飼い主としての観察からそう思う、という話で、獣医学的に確認したものではありません。
家で変えたこと① 足裏の感覚を手がかりにする
家の中を全面的に作り替えたわけではありません。
ただ、リキが自分の位置を把握しやすくなるよう、ドアへ続く部分や狭い場所では、タイルカーペットの材質を変えました。
足裏の感触が変わることで、「ここまで来た」という目印になればと考えたためです。
実際にどこまでこの違いを使っているかは分かりませんが、家の中を移動するための手がかりのひとつとして残しています。
家で変えたこと② 蓋の開いた段ボールを置かない
意外に気をつけるようになったのが、段ボールです。
蓋を開いたまま置くと、立ち上がった蓋の角がちょうどリキの目の高さに来ることがあります。
そのため、蓋の開いた段ボールを床に置かないようにしています。
「全盲犬向け用品」を増やすだけではなく、こうした日常の物を置かないことも安全対策だと感じています。
家で変えたこと③ 後ろを確認して、ゆっくり歩く
リキは昔から私の後をついて歩くことが多い犬です。
全盲になったあとも、その習慣は変わっていません。
そのため、部屋の中を歩くときは、以前よりも後ろにリキがいないか気にしながら、少しゆっくり歩くようになりました。
これは大がかりな対策ではありませんが、毎日の生活ではかなり自然に続けていることです。
「見えない=何もできない」ではありませんでした
全盲になったこと自体は、大きな変化です。
それでも、リキの暮らしを見ていると、できなくなったことばかりではありません。
夜は一人で寝る。
散歩へ行く。
ごはんを食べる。
水を飲む。
家の中を歩く。
ドアを通って部屋を移動する。
こうした日常は、今も続いています。
だから私たちは、リキのQOLが全盲になったことで大きく下がったとは感じていません。
もちろん、犬によって性格も住環境も状態も違います。
「全盲になっても必ず同じように暮らせる」という意味ではありません。
ただ、見えなくなったら何もできなくなる、と決まっているわけではない。
リキとの暮らしから、私たちはそう感じています。
原発性緑内障の発症から、左目・右目の手術、全盲になるまでの経過はこちらにまとめています。
